電気工作物において配線工事や設備改修工事などを行い、完了したとします。工事が完了して終わりとはいきません。施工ではありません。電気工事士法の第1条にあるように、電気工事の欠陥による災害の発生の防止に寄与することが電気工事士の務めです。つまり、電気工事士は電気工事による事故を起こさないようにする必要があります。本項ではそんな勉強をしていきます。
第二種電気工事士学科対策:工事完了時の検査
一般用電気工作物の工事完了後、配線工事などが電気設備技術基準に適合しているかを検査・確認しなくていけません。この検査のことを竣工検査といいます。感電や漏電、火災の危険などがないかどうかを調べます。
竣工検査の内容(種類)
竣工検査内容は、第一種電気工事士で勉強する内容とは違いますので注意してください。
目視点検
目視で施工した設備・配線などが適切か確認します。資材類に関しては電気用品安全法に、施工に関しては電気設備技術基準に準拠していることを確認します。
絶縁抵抗の測定
絶縁抵抗計で絶縁抵抗を測定します。規定値などはこちら
接地抵抗の測定
接地抵抗計で接地抵抗を測定します。
導通試験
回路計(マルチテスター)で導通レンジにセットし配線の断線や、配線の接続に誤りなどがないかを確認します。
竣工検査の手順
次に竣工検査の手順を確認します。
以下の手順を見ていきます。手順としては①目視点検→②接地抵抗の測定→③絶縁抵抗の測定→④導通試験となっていますが、②の接地抵抗の測定と絶縁抵抗の測定は順序はないので入れ替わってもOKです。
表1.竣工検査手順例①
表2.竣工検査手順例②
第二種電気工事士学科試験の過去問:竣工検査
竣工検査の過去問パターンは概ね以下の2通りになります。繰り返し解いて覚えてしまいましょう。
設問1:竣工検査項目
竣工検査項目は以下の4つです。
- 目視点検
- 接地抵抗の測定
- 絶縁抵抗の測定
- 導通試験
以上より、イの絶縁耐力試験が誤りとなります。
設問2:検査項目の組合せ
竣工検査項目は以下の4つです。
- 目視点検
- 接地抵抗の測定
- 絶縁抵抗の測定
- 導通試験
以上より、ロが正しい記述となります。
本項は以上となります!