配線図では配線方法を線で表現しますが、案外、似ていて難しく感じます。数少ないので、この項でしっかり覚えてしまいましょう。この項では配線の方式と配管種類とケーブルなどの種類を一緒に覚えていきます。
これらを覚えることで、配線図問題の基礎的な図記号を攻略が可能になります。
第二種電気工事士配線図問題で使用する配線図記号
配線の図記号
第二種電気工事士の配線図問題では、下のような図面で出題されます。本項では配線の種類について勉強していきます。
まずは、配線図問題で出題される平面図で確認します。
赤丸の線を確認すると、この配線図では、3種類の線種が見受けられます。これらを個々に見ていきます。
少しわかりにくいので、下の立面図で4種類の配線図記号を確認してみます。
配線図には下の立面図のように「露出配線」「床隠ぺい配線」「天井隠ぺい配線」「地中埋設配線」の4つがあります。
これらの説明を表にまとめたので、見てください。
ここでは、低圧屋内配線を例に配線図記号を見ていきます。
露出と隠ぺいの違いは簡単にわかると思います。
露出とは、壁や天井内もしくは床の中をケーブルを隠す(隠ぺい)ことができず、壁や天井に沿わせて配線することをいいます。
一方、隠ぺい配線は、床下、天井内もしくは壁の中に配線を通線します。よって、人の目からは見えないのが利点です。
平面図では天井材や床を図示できないため、配線図の記号で区別する必要があるわけです。
しかし問題なのは、「露出配線」と「床隠ぺい配線」です。
あまりに、似ています。破線という部分では同じなのです。ではどうすればよいのでしょうか。
周囲の図記号を気を付けて見渡すことです。
図面左の洋室2室の2口コンセントにつながる破線(- – – -)を見てください。破線は「露出配線」か「床隠ぺい配線」のどちらかですが、「露出配線」なら、下図のように壁を横切るような配線になります。
一方、「床隠ぺい配線」であれば、下図のような配線になります。どちらが適正であるか、一目瞭然ですね。
このように判断していけば、間違えることはないと思います。イメージすることが重要になります。
第二種電気工事士配線図問題で使用する配管・配線種
電工2種で使用するケーブル・配線種類
ここでは、電工2種試験で使用する線種をいくつか選んでみました。図記号はケーブルの上に「使用例」の赤字のように記載します。
一番上を例にとると実線(天井隠ぺい配線)の上にIV1.6と記載してあるので、「IV線で天井隠ぺい配線」してあると読みとれます。
電工2種で使用する配管の種類
こちらの配管種についても、電工2種試験で比較的出題されやすいものを抜粋しました。これらの読み方ですが、配線図記号(天井隠ぺい配線や露出配線など)の上に表記します。
一番上のVE管を例にとると、実線(天井隠ぺい配線)の上に「CV22-3C(VE42)」となっています。
これはケーブル種、心線数、配管種、配管太さなど情報が盛りだくさんです。
下記に、これらの見方を記します。
「CV22-3C(VE42)」の場合、CV22が「CVケーブルの22mm2」を表します。
3Cは「CVケーブル22mm2の3心」を表します。
VE42は「VE管の近似内径」を表します。外径ではなく、ピッタリではないですが、近似内径を表す数字です。
上記例を反映させると上のようになります。
第二種電気工事士学科試験の過去問:配線・配管図記号
設問1 配線工事と管種
図記号は (一点鎖線) この図記号は埋設配線を意味します。
傍記の文字は(FEP) FEP管は正式名称を「波付硬質合成樹脂管」といいます。
答えはイになります。
設問2 図記号と施工方法
まずは簡単な配管で確認していきます。
イ:E管は「ねじなし管」です。よって誤りになります。
ロ:PF管は「硬質塩化ビニル電線管」です。よって正しい記述になります。
ハ:単なる(16)は「薄鋼電線管」です。よって誤りになります。
ニ:F2は「二種金属製可とう電線管」です。よって正しい記述になります。
正解がここでは2つになったので、次に施工方法で、どちらが正しいかを判断します。
ロ:ロは「実線」ですので「天井隠ぺい配線」となります。よって誤った記述になります。
ニ:ニは「——-破線」ですので「露出配線」か「床隠ぺい配線」のいずれかです。
この時点で、イ、ロ、ハが誤りとわかったので、正解はニになります。
本項は以上になります。