2級管工事施工管理技士の二次対策対策!通気管勉強ノート

2級管工事施工管理技士二次

排水管等を多量の水が通過すると、枝管などに圧力変動が生じます。それら配管内の圧力変動は、様々な問題を生じさせます。この通気管の種類はいろいろありますので、ここで説明しますので少しずつ理解をしていきましょう。

2級管工事施工管理技士二次講座:通気管

が生じスムーズな排水が阻害されないように、スムーズに流すことができるように設置する配管を通気管といいます。

通気管の目的

ここでは、通気管の目的、通気管の設置すべき理由と、通気管の種類について勉強していきましょう。

通気管の設置目的

排水系統には、排水の流れをスムーズにし、トラップの破封を防止し、排水管内の換気を図ることが目的となります。

図1:排水通気系統図

トラップ封水を破る破風要因とは

まず、封水とはトラップ内に充水されている水のことをいいます。排水管から配管を伝って上がってこようとする、ハエやネズミを防ぐ役目をしています。

では、封水が破られる原因とは何でしょう。

  • 自己サイホン作用
    洗面器の水などを一気に流すなど、トラップ内の水によって排水管側が引っ張られて封水が破られる現象をいいます。
  • 吸い込み作用
    上階から大量の水が流れたときなど、排水管の空気圧が負圧になり、トラップ内の封水が破れる現象をいいます。下の絵をご参照ください。
  • 蒸発作用
    長期間洗面器を使用していないと張ってあった封水が徐々に蒸発し、封水が切れることをいいます。
  • 毛管現象作用
    トラップに引っかかった毛髪などが水を吸い上げ、徐々にトラップ内の封水が破れていく現象をいいます。

各種通気管と設置例

ここでは、様々な通気管の種類について触れていきます。代表的な通気管類については、理解しておきましょう。

伸頂通気管

最上部の排水横管が排水立て管に接続した点よりもさらに上方へ、その排水立て管を立ち上げる通気管を伸頂通気管といいます。伸頂通気管は排水立て管底部より3m以内に排水横主管の曲がりを設けてはいけません。 上の図1をご参照ください。

通気立て管

排水立て管下部から立ち上げて伸頂通気管に接続する通気管を、通気立て管といいます。①下部は、最低位の排水横枝管より低い位置で、排水立て管または排水横主管に接続します。②上部は、管径を縮小せずに延長し、最高位の衛生器具のあふれ縁から150mm以上高い位置で、伸頂通気管に接続するか、単独で大気に開放します。上の図1をご参照ください。

結合通気管

結合通気管は、排水立て管から立ち上げ、通気立て管に接続する通気管をいいます。結合通気管は①ブランチ間隔が10以上の排水立て管では、最上階から数えてブランチ間隔10以内ごとに設ける。上の図1をご参照ください。

各個通気管

1個のトラップを通気するため、トラップの下流側から取り出し、その器具よりも上方で通気系統に接続するか又は大気に開口するように設ける通気管を各個通気管という。各個通気管は①器具トラップのウェアから管径の2倍以上離れた位置から取り出します。②誘導サイホン作用による破封防止だけでなく、自己サイホン作用による破封防止に有効です。

ループ通気管

2個以上のトラップを保護するため、最上流の器具排水管が、排水横枝管に接続する点の、すぐ下流から立ち上げ、通気立て管または伸頂通気管に接続するまでの通気管を、ループ通気管といいます。ループ通気管は①誘導サイホン作用による破封防止に有効ですが、自己サイホン作用による破封防止に効果を得ることができません。②1つのループ通気管が受け持つことのできる器具の数は、7個以下です。二次試験ではこの数についてしっかりと覚えておきましょう。

逃がし通気管

排水・通気両系統間の空気の流通を円滑にするために設ける通気管を、逃がし通気管といいます。逃がし通気管は、平屋建て、多層建物の最上階を除く全ての階の大便器、及びこれと類似の器具を8個以上受け持つ排水横枝管に、ループ通気管を設ける場合には、その最下流における器具排水管が接続された直後の排水横枝管の下流側に設けます。

共用通気管

背中合わせ、または並列に設置した衛生器具の器具排水管の交点に接続して立ち上げ、その両器具のトラップ封水を保護する1本の通気管を、共用通気管といいます。

通気横走り管

通気横走り管は①そのフロアにおける最高位の器具のあふれ縁より150mm以上の高さで横走りさせ、通気立て管に接続する。②通気管内で発生した結露水が、排水管側に自然流下するよう、勾配をとります。

通気管設置についての留意事項

  • 自己サイホン作用を起しやすいトラップには、各個通気を設けることが望ましい。
  • 各個通気方式またはループ通気方式の場合には、通気立て管を設けなければなりません。
  • 間接排水系統および特殊排水系統の通気管は、他の通気系統に接続することなく単独に大気に開口しなければなりません。これら排水系統が2系統以上ある場合は、種類の異なる排水系統の通気は別々の系統としなければなりません。
  • 全ての通気管は、管内の水滴が自然流下によって排水管に流れるようにし、逆勾配にならないようにします。
  • 通気管は、横走りする排水管上部から45度以内の角度で取出すようにします。
  • 排水槽からの通気管は単独とし、大気に開放する必要があります。

図:横走り配管への接続位置

2級管工事施工管理技士 二次過去問に挑戦! 各種通気管編

では、過去に出題された通気管に関する設問について確認して行きましょう。

設問1:ループ通気管1

下図について、適当なものには○、適当でないものには×を記入し×とした場合には、その理由又は改善策を記述しなさい。

 

答え ×

ループ通気管と通気立て管を接続する場合の排水横引き接続箇所は最上流に取り付けた器具のすぐ下流から上方に取り出すように改善します。排水による汚物の洗浄効果を図ることができるようになります。

設問2:ループ通気管2

下図において、適切なものには○、適切でないものには×を記入し、×とした場合には、改善策を記述しなさい。

 

答え:× 通気管はそのフロアにおける、一番高い器具のあふれ縁よりも150mm以上立ち上げて通気立て管に接続することが必要である。

 

設問3:ループ通気管3

 

【設問】下図について、ループ通気管及び通気立て管を記入しなさい。

答え:×

  • ループ通気管は最上流の器具の手前から取り出し、通気立て管に連結する。
  • 通気立て管は排水管最下流接続部の下部より取り出し、伸頂通気管に連結する。

 

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