令和3年度は、施工管理技士検定試験において、試験制度が変わるという、少し大変な年になりました。
令和4年度の試験は、その試験内容を引き継ぐ年、昨年度検定と同様の傾向が続くということが考えられます。
まず最初は、問1の施工経験記述の出題傾向を確認しましょう。
1級電気工事施工管理技士 二次試験 問1 施工経験記述 出題分析
施工経験記述は、すべての施工管理技士検定で最も重要で、最も配点が高いとされています。(非公表ではありますが)
施工経験記述の過去10年間
年度 | 設 問 |
R3 | 安全管理:施工中に発生した又は発生があると予想した工程管理上の問題とその理由をあげ、この問題を防止するために、あなたがとった対策を問題ごとに2つ
工程管理:施工中に発生した又は発生があると予想した工程管理上の問題とその理由をあげ、この問題を防止するために、あなたがとった対策を問題ごとに2つ |
R2 | 安全管理:墜落災害が発生する危険性があると予測した事項2つ・その理由2つ・労働災害防止のためにとった対策2つ
安全管理:感電災害が発生する危険性があると予測した作業内容・その理由・とった対策 |
R1 | 工程管理:施工中に発生した又は発生があると予想した工程管理上の問題とその理由を2つあげ、これらの問題を防止するために、あなたがとった対策を問題ごとに2つ
品質管理:施工の計画から引渡しまでの間の品質管理に関して、あなたが特に留意した事項とその理由をあげ、あなたがとった対策 |
H30 | 安全管理:墜落災害又は飛来落下災害につながる危険性があると予測した事項2つ・その理由2つ・労働災害防止のためにとった対策2つ
安全管理:感電災害につながる危険性があると予測した作業内容・その理由・とった対策 |
H29 | 工程管理:施工中に工程管理上の間題が発生した又は発生があると予測した工程管理上の問題2つ・その理由 2つ・とった対策2つ 品質管理:施工終了から引渡まで間の機材の品質管理に関し特に留意した事項・その理由・とった対策 |
H28 | 安全管理:墜落災害又は飛来落下災害が発生する危険性がと予測した事項2つ・その理由2つ・労働災害防止のためにとった対策2つ
安全管理:感電災害が発生する危険性があると予測した作業内容・その理由・とった対策 |
H27 | 工程管理:施工中に発生した又は発生があると予想された工程管理上の問題2つ・その理由 2つ・とった対策2つ
品質管理:機材搬入時及び保管時における品質管理に関して特に留意した事項・理由・とった対策 |
H26 | 安全管理:墜落災害又は飛来落下災害につながる危険性があると予測した事項2つ・その理由2つ・労働災害防止のためにとった対策2つ
安全管理:感電災害につながる危険性があると予測した作業内容・その理由・とった対策 |
H25 | 工程管理:施工中に発生した又は発生があると予想された工程管理上の問題2つ・その理由2つ・とった対策2つ
品質管理:施工終了から引渡しまで間の機材の品質管理に関し特に留意すべきと思った事項・理由・とった対策 |
H24 | 安全管理:墜落災害又は飛来落下災害につながる危険性があると予測した事項2つ・その理由2つ・労働災害防止のためにとった対策2つ
安全管理:感電災害につながる危険性があると予測した作業内容・その理由・とった対策 |
1級電気工事施工管理技士 二次試験 施工経験記述 来年度予測
過去問の傾向を上の表で確認するとわかることがあります。 それは、奇数年(平成29年やR1年など)には「工程管理」と「品質管理」の両方が出題されます。
一方、偶数年(平成30年など)には安全管理が出題されてきました。
しかし、試験制度が変わった、令和3年度は予想に反して「安全管理(墜落災害・飛来落下災害)」「工程管理」が出題されました。
これを、どう捉えるかというと、変化してない部分に目を向けます。
変化していない部分は、「工程管理」「品質管理」「安全管理」の3つは変わっていません。
また、過去の傾向を、考えると、令和4年度は「工程管理」「品質管理」の可能性が高いですが、一部問題の修正なども視野に入れることが必要です。
例えば「安全管理」は感電災害、墜落・飛来落下災害がメインでしたが、酸素欠乏災害などについても勉強しておくことをおススメします。
施工経験記述分析は以上になります。