令和3年度は、施工管理技士検定試験において、試験制度が変わるという、少し大変な年になりました。
令和4年度の試験は、その試験内容を引き継ぐ年、昨年度検定と同様の傾向が続くということが考えられます。
前回に続き、今回は、1級電気工事施工管理技士の二次試験で最も得点しやすい問2、「施工管理の語句説明問題」の出題傾向を確認しましょう。
1級電気工事施工管理技士 二次試験 問2 施工管理語句 出題分析
問2、「施工管理の語句説明問題」の出題実績は以下の通りです。 令和2年度まではほぼ、1年おきに「品質管理」「安全管理」を交互に繰り返してきました。
令和3年度は問1が「安全管理」「工程管理」と過去にないことをしてきたので、問2もパターンが崩れたといえます。
過去問の出題傾向
年度 | 設 問 |
R3年度 | 適正な品質を確保するための方法2つ |
1.資材の管理 | |
2.金属管の施工 | |
3.重量機器の取付け | |
4.電線の盤への接続 | |
R2年度 | 適正な品質を確保するための方法2つ |
1.資材の管理 | |
2.合成樹脂管(PF管)の施工 | |
3.機器の取付け | |
4.電線相互の接続 | |
R1年度 | 労働災害を防止するための対策対策2つ(保護帽の着用・安全帯の着用は不可) |
1.クレーン等による揚重作業 | |
2.高圧活線近接作業 | |
3.酸素欠乏危険場所での作業 | |
4.建設機械による掘削作業 | |
30年度 | 適正な品質を確保するための方法2つ |
1.資材の管理 | |
2.電線管の施工 | |
3.機器の取付け | |
4.電線相互の接続 | |
29年度 | 労働災害を防止するための対策2つ(保護帽の着用・安全帯の着用は不可) |
1.高所作業車での作業 | |
2.停電作業 | |
3.酸素欠乏危険場所での作業 | |
4.掘削作業 | |
28年度 | 適正な品質を確保するための方法2つ |
1.資材の管理 | |
2.電線管の施工 | |
3.機器の取付け | |
4.盤への電線の接続 | |
27年度 | 労働災害を防止するための対策2つ(保護帽の着用のみ・安全帯の着用のみは不可) |
1.重機での揚重作業 | |
2.高圧活線近接作業 | |
3.酸素欠乏危険場所での作業 | |
4.地山の掘削作業 | |
26年度 | 適正な品質を確保するための方法2つ |
1.資材の管理 | |
2.電線管の施工 | |
3.機器の取付け | |
4.盤への電線の接続 | |
5.電線相互の接続 | |
25年度 | 労働災害を防止するための対策2つ(保護帽の着用のみ・安全帯の着用のみは不可) |
1.高所作業車での作業 | |
2.高圧活線近接作業 | |
3.地下ピット内の作業 | |
4.停電作業 | |
5.掘削作業 | |
24年度 | 適正な品質を確保するための方法2つ |
1.電線管の施工 | |
2.機器の取付け | |
3.電線の接続 | |
4.資材の管理 |
過去問の出題頻度
次に、過去問をやみくもに勉強しても無駄なので、出題された問題は、何が多く出題されて、何の出題が少ないかを確認していきます。
それらをまとめて、「品質管理」「安全管理」のカテゴリ別の出題頻度表を下記に貼っておきます。
分類 | 問2頻出問題 | 出題回数 | |
品質管理 | 資材の管理 | R3,R2,30,28,26,24,20 | 7 |
機器の取付け | R2,30,28,26,24,20 | 6 | |
電線管の施工 | 30,28,26,24 | 4 | |
電線相互の接続 | R2,30,26 | 3 | |
盤への電線の接続 | R3,28,26 | 3 | |
合成樹脂管(PF管)の施工 | R2 | 1 | |
重量機器の取付け | R3 | 1 | |
金属管の施工 | R3 | 1 | |
安全管理 | 酸素欠乏危険場所での作業 | 29,27,25(地下ピット),23,21(マンホール内作業) | 5 |
高圧活線近接作業 | 27,25,21 | 3 | |
掘削作業 | R1,29,25 | 3 | |
高所作業車での作業 | 29,25 | 2 | |
停電作業 | 29,25 | 2 |
この中で、出題頻度が高いものは必ず、勉強しておきましょう。
1級電気工事施工管理技士 二次試験 経験記述と施工管理語句の関連性
下表を見てみましょう。 問1と問2の出題に関する特殊性がわかります。
問1の施工経験記述で、例えば令和2年のように「安全管理」が出題された場合、令和2年の問2は「品質管理」といった感じで、必ずズラしてきます。
令和元年でいうと、問1が「工程管理」と「品質管理」だと、問2は「安全管理」といった感じになります。
ここで、これまで、問2で「工程管理」について問われたことはありません。
ですので、過去問、つまり既往問題を徹底的に攻略すればOKです。
では、下表を確認してみてくださいね。
出題年度 | 問1 施工経験記述 | 問2 施工管理 |
R3 | 安全管理(墜落・飛来落下) | 品質管理 |
工程管理(施工中) | ||
R2 | 安全管理(墜落) | 品質管理 |
安全管理(感電) | ||
R1 | 工程管理(施工中) | 安全管理 |
品質管理(施工の計画から引渡しまでの間の品質管理) | ||
H30 | 安全管理(墜落・飛来落下) | 品質管理 |
安全管理(感電) | ||
H29 | 品質管理(施工中) | 安全管理 |
品質管理(施工終了から引渡しまでの機材品質管理) | ||
H28 | 安全管理(墜落・飛来落下) | 品質管理 |
安全管理(感電) | ||
H27 | 工程管理(施工中) | 安全管理 |
品質管理(機材の搬入時・保管時における品質管理) | ||
H26 | 安全管理(墜落・飛来落下) | 品質管理 |
安全管理(感電) | ||
H25 | 工程管理(施工中) | 安全管理 |
品質管理(施工終了から引渡しまでの機材品質管理) | ||
H24 | 安全管理(墜落・飛来落下) | 品質管理 |
安全管理(感電) |
令和4年度1級電気工事施工管理技士 二次試験 問2 勉強法まとめ
問2について、来年度の勉強する範囲ですが、問1同様、新制度1回目の試験が終わったばかりです。予測することは性急ですので、設問のカテゴリは、ほぼ2種類しかないので、両方勉強しておくことが重要です。
ヤマを張り、外れてはもったいないので。
①「安全管理」「品質管理」両方とも勉強しておく。
②出題頻度の表で出題回数が高いものから順に勉強しておく。
このように勉強し、問2は取りこぼさないようにしましょう。
本項はこれまでです!