2級管工事施工管理技士二次講座:排水設備
排水設備
排水設備の設置および構造
分流式の公共下水道に下水を流入させるため、設ける排水設備は、汚水と雨水を分離する。
管きょの勾配は、やむを得ない場合を除き、1/100以上とする。
暗きょである構造の部分で、次の場所には、桝またはマンホールを設けること。
・下水の流路の方向または勾配が著しく変化する箇所。
・管きょの長さが、その内径または内のり幅の120倍を超えない範囲内において、管きょの清掃上適当な箇所
その他の桝にあっては、その接続する管きょの内径または内のり幅に応じ相当の幅のインバートを設けること。
※インバートとは、下の写真のように、汚水桝の底部に設ける溝で、下水を円滑に流下させるもの。
上流・下流の排水管の落差が大きい場合には、下図に示すようなドロップ桝などを使用する。
下水道の合流
2本の管きょが合流する場合の接合
2本の管きょが合流する場合の中心交角は、原則として60°以下とする。 曲線をもって合流する場合の曲率半径は内径の5倍以上とする。
2級管工事施工管理技士 二次過去問に挑戦! 桝(ます)編
【設問1】
下図において、適切なものには○、適切でないものには×を記入し、×とした場合には、改善策を記述しなさい。
答え:×
まず、ドロップ枡の入口に、T字管を使用してインバートまで立ち下げます。また、桝の底部にエルボを設けてインバートの高さに合わせることが必要である。
また、下記のように掃除口も必要になる。
【設問2】
下図について、適当なものには○、適当でないものには×を正誤欄に記入し、×とした場合には、理由又は改善策を記述しなさい。
答え:×
固形物が流れる排水桝等には、インバートを設けるが滑らかに固形物が流れるようにする。それには直角ではなく、半径Rの曲線をつけた施工が必要となる。
【設問2】
下図について、適当なものには○、適当でないものには×を正誤欄に記入し、×とした場合には、理由又は改善策を記述しなさい。
答え ×
汚水枡は、汚物が澱み(よどみ)なく流れるように、モルタルを用いてインバートを切る必要性がある。
インバートの厚さ等は、排水管の外周では、その中心線から、やや上と排水管の管頂の高さを結ぶように擦り(すり)付ける。インバートは排水管から外壁に向かって、滑らかに上り傾斜とすることが重要である。
- 阻集器
- 阻集器には、厨房等に設けるグリス阻集器、駐車場や洗車場等に設けるオイル阻集器等がある。
- 阻集器にはトラップを設けるが、直接阻集器に組込む場合と別に設ける場合があり、別に設ける
場合には阻集器の出口側に設ける。
図:グリス阻集器
下図について、適当なものには○、適当でないものには×を正誤欄に記入し、×とした場合には、
理由又は改善策を記述しなさい。
答え:× グリストリップ(グリス阻集器)の働きは以下のようなものがある。
- 排水管の生ごみ・油脂などを直接下水道に流さないために一時的にためておく。
- 水と油の比重差を利用して油脂分を浮上分離貯留する。
グリストラップの排水管にはトラップが必要である。これがないと排水管側より害虫や臭気が
入り込むことになる。この際、上図のT(チーズ)の空気側には防虫網等を設置する。
チーズの下部は水中に埋没させることが重要である。
- 雨水排水・敷地排水
雨水排水及び敷地排水については、以下のとおり。
- 雨水排水立て管は、汚水排水管若しくは通気管と兼用、又はこれらの管に連結しない。
- 雨水桝には、深さ150mm以上の泥だめを設ける。
- 屋外排水配管は、管径の120倍以内ごとに排水桝を設ける。
- 敷地雨水排水管を敷地汚水排水管に接続する場合、敷地雨水排水管に排水トラップを設ける。
下図について、適当なものには○、適当でないものには×を記入し×とした場合には、その理由又は
改善策を記述しなさい。
答え ×
雨水排水トラップ桝は雨水等の悪臭防止のために設ける桝のことである。 規定により
泥溜めといわれる部分の高さは150mm以上となっているので下記のように75mmでは
深さが足りない。