2級管工事施工管理技士二次講座:ポンプの据付け
2級管工事施工管理技士に限らず、管工事施工管理技士ではポンプの出題も非常に多くなっています。 消火栓ポンプ、給水ポンプ、揚水ポンプなど事業所や工場などでは日頃、耳や目にするものが多く存在します。
ポンプ類は水などの流体を高い所へ圧送するので電動機も含め大型になります。 よって稼動は振動や騒音を伴うので据え付けには色々な規定があります。
ここではそれらについて勉強していきましょう!
では、どうぞ!
基礎への据付け
ポンプの基礎を施工する際には、以下の点に注意する必要があります。
① コンクリート基礎の高さは、一般に床上300mm立ち上げとする。
図:ポンプの据付け例
② ポンプを2台以上並列に設置する場合は、基礎の間隔を500mm以上とします。
③ ポンプ基礎表面には、排水溝を設け、呼び径25A(25mm)以上の配管で、最寄りの排水系統に間接排水するようにします。
図:ポンプ基礎の排水
④ ポンプの振動を直接建築構造体に伝えないよう、金属コイルバネ、防振ゴム等を用いた防振架台を設置します。
⑤ 防振基礎には、地震時に防振架台が移動しないようにストッパーを設けるようにします。
図:ポンプの据付け(防振基礎)
ポンプ周り配管
ポンプの配管を施工する際には、以下の点に注意する必要があります。
① 常温の水の場合、吸水面からポンプ中心までの許容最大高さは6m程度とすること。
② フート弁を有する吸込み配管は、できるだけ短くすることとし、空気だまりができないようにポンプに向かって1/50~1/100の上り勾配とする。
図:吸込管の施工
③ 騒音・振動のおそれのある場合には、ポンプの吸込み、吐出し側に同口径の防振継手を取り付けるようにします。開放式の場合は吐出し側のみに防振継ぎ手を取り付けます。
④ 防振継手、逆止弁(チャッキ弁)の点検時に管内の水を抜かなくても良いように、ポンプの吐出側に附属する弁類は、ポンプの出口に近い順に、防振継手、逆止弁(CV)、仕切弁(GV)とすること。
⑤ 負圧となるおそれのある吸込み管には、連成計(負圧の目盛りのある圧力計)を取付けること。
2級管工事施工管理技士の二次過去問:ポンプ設置編
下図について、適当なものには○、適当でないものには×を正誤欄に記入し、×とした場合には、理由又は改善策を記述しなさい。
答え:× ポンプの吸い込み管(サクション管)は空転防止のためエアの混入に留意が必要となります。 勾配はポンプ本体に向かい1/50~1/100程度上がり勾配とします。
設問のサクション管は下図のように空気だまりができるため不適当となります。 よってサクション管の配管を上がり勾配に修正する必要性があります。