空調や換気用ダクトは事業所、工場などでよく目にすると思います。 管工事施工管理技士試験では否応なしに給排水衛生か空調の問題のどちらを選択するか選ばなければなりません。 自分の得意部門でなくともです。 ダンパーの問題はパターン化しているので是非習得したいカテゴリになります。
2級管工事施工管理技士二次講座:ダクト関連編 防火ダンパー
ダクトは流体を流すだけでなく時には火災の時に火を運んで他の部屋へ延焼(えんしょう)してしまう危険性もあります。 ですからFD(ファイア・ダンパー)や煙感知器連動のSFD(スモーク・ファイア・ダンパー)などを設置することで延焼を防止する設備が必要となるわけです。 ダンパーの設置不備や性能不備はは人命にかかわるので、やはり細かい規定などがあるわけですね。
では、見ていきましょう!
防火ダンパー
火災発生時、ダクトを閉じて火災が他の部屋に延焼することを防止する目的で設けられるダンパーを防火ダンパーといいます。
- 防火壁と防火ダンパーの間のダクトは5mm以上の厚さの鉄板で作るか、鉄網モルタル塗りその他不燃材料で被覆する。
- 温度ヒューズの作動温度を確かめる。 作動温度は原則として排煙ダクト用の場合は280℃、厨房排気系は120℃、その他の場合は72℃とする。
- 取付けの際は気流方向に対するダンパーの向きに注意する。
④ 防火ダンパーは、平行翼形としダンパー直近の天井、壁などに隠ぺいして取付ける場合には
1辺の長さが45cm以上の保守点検が容易に行える点検口を設ける。
- 防火ダンパーには、翼の開閉および作動状態を確認できる検査口を設ける。
- 防火ダンパーは、防火区画の貫通部に取り付けるので、貫通部のすき間は、不燃材料を充てんする。
- ヒューズホルダーによる場合、ヒューズホルダーを抜き取るため最低200mmの間隔が必要となる。
- 防火ダンパーを防火壁の外に付ける場合には、小形のものは2点吊り、大形のものは4点吊りにする。
図:防火ダンパー固定要領の例
2級管工事施工管理技士の二次過去問:防火ダンパー設置編
では上記知識を定着させるため、実際に出題された問題を解いていきましょう。
【設問1】ダクト貫通部処理
下図について、適当なものには○、適当でないものには×を記入し×とした場合には、その理由又は改善策を記述しなさい。
答え 〇
防火ダンパー設置に関しては以下の規定があります。
1.防火壁と防火ダンパーの間のダクトは5mm以上の厚さの鉄板で作るか、鉄網モルタル塗りその他の不燃材料で覆う。
2.防火ダンパーは、防火区画の貫通部に取り付けるので、貫通部のすき間は、不燃材料を充てんする。
【設問2】防火ダンパーの取付け
下図において、適切なものには○、適切でないものには×を記入し、×とした場合には改善策を記述しなさい。
答え ×
防火ダンパー部分が直接天井スラブから吊られていない。ダンパーは、直接吊りボルトを設けて4点吊り固定する。
今日は以上です。 毎日少しずつでも勉強を継続していきましょう!