第二種電気工事士学科対策!三相誘導電動機の過去問攻略!

第二種電気工事士(筆記勉強)

三相誘導電動機という名前は知らなくても、必ず身近にあるもの。 それが三相誘導電動機です。 空調機ファンやポンプ、送風機、圧縮機など、実に色々なものに使用されています。 その三相誘導電動機の特徴が多く出題されるため、特徴について勉強していきましょう。

しばし、お時間拝借!

第二種電気工事士学科対策:三相誘導電動機の特徴

三相誘導電動機の主な特徴について見ていきます。

電動機(モータ)の回転方向について

三相誘導電動機は三相で回転磁界を作り、その回転磁界に引きずれらるように磁界に少し遅れながら回転します。

その回転磁界が反対に回転したら、どうなるの?

三相とは3本の配線を使用します。 下図をご参照ください。

上図の配線のときを正回転しているとします。 そのうち2本を下図にように入替えると反対周りに回転します。

電動機(モータ)の回転速度について

三相誘導電動機の回転速度の公式は\(Ns=\frac{120f}{p}\)

NSとは同期速度といいます。 同期速度とは簡単に言うと回転磁界と同じ速度をいいます。 実際には回転磁界より遅れて回転します。 まずはこの公式をイメージで覚えます。

回転速度はf(周波数)に比例します。

回転速度はp(極数)に反比例します。

     

回転速度は周波数に比例するのを試してみましょう。

では、まず、極数は4でやってみます。 まず50Hz、つまり関東であるモータに電源をつないで回転させてみます。

50Hzで運転すると1500(min-1)になりました。

一方、60Hz、つまり関西に持ってきて運転するとどうなるでしょうか。

60Hz地域では1800(min-1)の速さで回転することになります。 つまり同じ電動機であるにもかかわらず300(min-1)も早く回転することになります。 つまり周波数が上昇すれば回転数は速くなります。 これが比例です。

始動電流について

電動機は停止状態から回転させるため始動時に大きな電流が流れます。その大きさは通常の4~8倍の電流が流れます。 始動時の大きな電流に耐えなくてはいけません。 それにはブレーカや配線の断面積を太くする必要があります。 しかし、スターデルタ始動方式を採用することで始動電流を抑制することができます。

では、何の制御もしない全電圧始動法と比較しスターデルタ始動法は、どれくらい始動電流を抑制できるのでしょうか?

全電圧始動法と比較して始動電流を\(\frac{1}{3}\)に抑制することができます。

力率改善について

誘導電動機は系統から無効電力を取るため力率が良くありません。 よって、力率を改善するため、下図のように誘導電動機と並列にコンデンサを接続します。

はい!これ大事!

①3線のうち2線を入替えると電動機回転方向が逆転する。

②回転速度は周波数に比例する。

③始動時の電流を抑制するにはスターデルタ始動法が有効。(1/3)

④力率を改善するため誘導電動機と並列にコンデンサを接続する。

第二種電気工事士学科試験の過去問:誘導電動機編

1.第二種電気工事士学科試験の過去問:誘導電動機編

設問1:回転速度の計算

答えはロになります。

設問2:力率の改善法

低圧進相コンデンサの働きは力率改善です。 答えはイになります。

設問3:誘導電動機の特性

スターデルタ始動法は全電圧始動法と比較して始動電流が\(\frac{1}{3}\)に抑制されます。 よって、答えはイになります。

これもしっかりと覚えておきましょう。 三相回路の場合、3線のうち2線を入替えると回転方向が逆になります。 よって答えはロになります。

 

本日は以上です!

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